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芸科生の留学記──ドイツ編 2009
最終回 Frohes neues Jahr 〜大みそかのすごしかた〜
芸術学科芸術メディア系列3年 MYさん

 こんにちは。最終回の今回はドイツでの大みそかのすごしかたについてお伝えします。

 日本の大みそかのすごしかたは、どのようなものでしょうか。帰省ラッシュという言葉をその時期にニュースでよく聞くように、たいていの人は家族と一緒にすごし、年末特別番組がテレビで放送されるのを見て、もう年末なのだなと感じる人が多いと思います。総じて日本の大みそかは静かなイメージがあります。

Raclette フライパンで調理しているあいだに、パンなども同時に焼くことができる ドイツでは、大みそかは友達の家に集まります。2カ月前から招待があるくらい、日本と同じように一年の重要なイベントのうちの一つです。日本には大みそかの食べ物・年越しそばがありますが、じつはドイツにも大みそか名物の食べ物があります。Raclette(ラクレット)です。この名前を聞いてピンときた人もいると思いますが、アルプスの少女ハイジにこの食べ物がでてきます。もともとはスイス料理で、同名のチーズをオーブンなどで温め、溶けた部分をそぎとってじゃがいもなどの上にのせて食べます。

Racletteについている小さなフライパン 写真はチーズとハムとぶどう 意外においしい これが現在では、Raclette専用の鍋で食べられています。鍋の大きさはさまざまですが、4つから8つほどの小さなフライパンがついていて、それにチーズや野菜などを自分で自由に選びます。熱のとおっている鍋にそれを入れ、数分待つとできあがりです。この鍋は2段構造になっていて、下の部分ではそのフライパンで調理ができ、上の部分ではパンや肉などを焼くことができます。非常にすぐれものです。

 これを食べおなかを満たすと、いよいよカウントダウンです。「fünf ..vier.. drei.. zwei.. eins(5、4、3、2、1) ……。ここからがドイツっぽい(欧米っぽい)ですが、一人ずつ「Frohes neues Jahr! と言いながら、ハグをしあいます。「Frohes neues Jahr!」とは日本語で「あけましておめでとう!」の意味です。そして、あるものを持って外へ出ます。ここが日本とまったく違うところだと思いますが、そのあるものとは、なんと花火です。これは大みそかのために、その週からスーパーなどで大々的に売られます。専用のコーナーもできますし、ちらしにも載ります。いま、このように書くと、新年になってから花火がなると思われると思いますが、じつは大みそかの前日から街のいたるところで花火が鳴っています。あるドイツ人が、その火薬のにおいをかいで「うん、大みそかがくる」と言ったほどです。このことがドイツでは習慣なのです。

大みそかの夜空 お祭り気分で、新年を祝う  家から外に出ると、それまでの花火の量とは比べものにならないほどの花火がいたるところで鳴っていました。ベランダでする人もいれば、私たちのように外にでてする人などもいて、空は終始、明るかったです。日本では到底考えられない光景でしょう。その後は別のパーティーに行ったり、クラブに行ったりなどして、多くの人と新年を祝います。日本のクリスマスがドイツのお正月であり、日本のお正月がドイツのクリスマスなのです。新年をこのように迎えることは初めてで、時間が経った今でも、もう一度戻りたいと思うほど楽しかったです。

 今回でドイツ第二弾留学記をおわります。半年間、読んでくださりありがとうございました。

2010年1月11日

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